文京区で設計事務所を探すときは、建物のデザインだけでなく、そこで続いていく暮らしや営みまで一緒に考えてくれるかどうかを確かめることが大切です。文京区根津に本店を置くSPROUTZ Studioは、代表が北欧で学んだサステナブルデザインの考え方を土台に、長い年月にわたって愛される場所づくりに取り組む建築・デザイン事務所です。
この記事では、文京区で設計事務所を選ぶ際の観点を整理したうえで、SPROUTZ Studioの設計思想やサービス、これまでのプロジェクトをご紹介します。
文京区で設計事務所を選ぶ際に押さえたいポイント
設計事務所は、建物の計画から完成後の使われ方まで、長く付き合うことになるパートナーです。依頼先を決める前に、考え方の相性と相談できる範囲の2点を確認しておくと、後悔の少ない選択につながります。
設計の考え方や価値観が自分に合うかを確かめる
設計事務所ごとに、大切にしている価値観や得意とする分野は異なります。ホームページに掲げられた理念や過去のプロジェクトを読み込み、空間に対する考え方が自分の思い描く暮らしや事業と重なるかを見ておくと安心です。
文京区には、千駄木のように下町の風情を今に残す街もあります。土地の歴史や周辺の景観をどのように読み取り、設計に反映しているかという視点も、依頼先を判断する材料のひとつになります。
建物だけでなく使い方や運営まで相談できるか
住まいや店舗、地域の拠点などは、完成した後にどう使われるかによって価値が大きく変わります。建築設計だけでなく、コンセプトづくりや運営の仕組みまで視野に入れて提案してくれる事務所であれば、計画の初期段階から方向性を定めやすくなります。
新築に限らず、改修や用途変更に対応しているかも確認しておきたい点です。既存の建物を生かす選択肢を持っている事務所は、提案の幅が広がります。
SPROUTZ Studioが選ばれる理由
SPROUTZ Studioの特長は、明確な設計思想と、それを裏づける代表の経歴、そして第三者からの評価にあります。ここでは、同事務所ならではの専門性と権威性を2つの観点から見ていきます。
「永く愛される場所」こそサステイナブルと考える設計思想
SPROUTZ Studioは、人々に長く大切にされる場所こそが本質的に持続可能であるという考えを掲げています。そうした場所は、使う人たちの手によってさまざまな困難を乗り越える力を持つという見方が、その根拠になっています。
同事務所では、場所を「空間」と「人や自然の営み」が重なり合って成り立つものと捉えています。花器と植物の関係にたとえられるように、営みが失われれば空間も生気を失うため、構想の段階から両者をひとつのものとしてデザインしています。
環境にやさしい素材を採用すれば持続可能になる、という単純な考え方をとらず、案件ごとに根本にある課題を見つけ出して設計に生かす姿勢も特徴です。個人住宅であれば、構造の強さに加えて居心地や心理的な安心感を備えた空間をつくることが、次の世紀まで大切にされる場所につながると説明しています。
北欧で学んだ一級建築士が率いる専門性と受賞歴
代表の浅子 雄祐様は、一級建築士であり、プレイスプロデューサーとしても活動しています。東京工業大学で建築を学び、スウェーデン王立工科大学への留学で建築・都市のサステナブルデザインを学びました。
大学院を修了した後は、公共建築を多く手がける事務所や、北欧デザインの思想を受け継ぐ事務所で計6年半の実務経験を重ねています。2024年にSPROUTZ Studioを創業し、2025年7月に法人化しました。日本スウェーデン建築文化協会(JSACA)の創設に携わり、事務局長を務めていることも、北欧との深いつながりを示しています。
運営する株式会社SPROUTZ Studioは一級建築士事務所として東京都知事の登録を受けており、本店を文京区根津、支所を千葉市花見川区に置いています。手がけた「団地テーブルHANAMIGAWA」は、千葉市都市文化賞2025で景観まちづくり部門の優秀賞を受賞しました。日本空間デザイン賞2025ではLonglistに選ばれ、35歳未満の受賞者を対象とするヤングタレント賞も受けています。
SPROUTZ Studioのサービス内容と独自の強み
SPROUTZ Studioの業務は、建築の設計にとどまらず、場所の構想や事業づくり、運営の支援まで広がっています。建物とそこでの活動を切り分けずに扱える点が、同事務所の大きな強みです。
建築から内装・家具までを一体で考える設計と監理
中心となるのは、建築・空間デザインと設計監理です。建物本体に加えて内装や家具まで含めてデザインすることで、空間全体の質を高めることを目指しています。新築だけでなく、改修や用途変更の相談にも対応しています。
設計では居心地のよさを重視し、素材の選び方や光の取り入れ方に細やかなこだわりを持っています。ランドスケープ設計も業務に含まれており、建物の周囲の環境まで視野に入れた提案が可能です。
家具の分野では、”You Build”という家具シリーズを手がけています。仕組みがひと目でわかる素直な構成にすることで、使う人が「自分でも作れそう」と感じ、場所への当事者意識を持てるよう工夫されています。商店街の店舗向けのベンチや食堂向けのハイスツールがあり、スツールは設計者自身が組み立てを担いました。
コンセプトづくりから運営支援までの拠点プロデュース
施設や拠点のプロジェクトでは、コンセプトやビジョンを定める段階から伴走し、プログラムの設計やブランド戦略までを担います。目指す方向がはっきりすることで、多くの関係者が場づくりに加わりやすくなるという考えにもとづいています。
事業計画の策定やテナント誘致戦略の立案といった事業開発・プロデュースにも対応しています。地域コミュニティを育てるための仕組みづくりや、住民と一緒に進める共創型のプログラム、運営体制の立ち上げを支援し、拠点が長く続くための土台を整えます。必要に応じてチームを柔軟に編成し、建築の枠を越えて価値をつくり出せることを、同事務所は自らの強みとして挙げています。
これまでのプロジェクトに見るSPROUTZ Studioの設計
SPROUTZ Studioの考え方は、これまでに関わってきたプロジェクトによく表れています。ここでは、団地の交流拠点、文京区での取り組み、古い建物の再生という3つの切り口から、代表的なプロジェクトを紹介します。
団地の商店街に生まれた交流拠点「団地テーブルHANAMIGAWA」
千葉市の花見川団地にある商店街の一角に計画され、2024年12月に完成した複合用途の交流拠点です。日替わりの食堂やシェアハウスに加え、みんなのリビングやシェア本屋といった機能が一つの場所に同居しています。SPROUTZ Studioは建築設計や家具設計、拠点のビジョン設計、クリエイティブ統括を担当しました。
構想の段階では、団地全体を大きなシェアハウスに見立て、住棟を私的な領域、商店街を共有の領域と捉える発想が生まれました。窓が小さく暗いコンクリートのスケルトンから設計を始め、なかでも「居心地」を最も重要なテーマに据えています。
不揃いな窓が並ぶ南側には半透明の欄間を設けて光をやわらかく広げ、長年果物店だった歴史を受け継いで、かつての赤い床の記憶をバーガンディのカーペットで表現しました。機能の大半は家具と部屋を兼ねた3つの「オブジェ」に集約されています。空間づくりに加えて運営にも関わり、地域の人が参加できる工事の進め方も提案しています。
文京区千駄木の「薮下通りのテラスハウスと小商店」
文京区の千駄木を舞台にした、テラスハウスと小さな商店、SOHOを組み合わせた新築のプロジェクトです。100年以上にわたり代々この地に暮らしてきたクライアントから、土地にふさわしい「小さな開発」を一緒に考えてほしいという相談を受けたことが出発点でした。
文豪や編集者に親しまれてきた地域の風景を守りながら、100年前から受け継がれてきた価値を次の100年へつなぐため、事業と建築の両方の企画から提案を行っています。SPROUTZ Studioは事業計画や建築設計、拠点のビジョン設計、テナント誘致戦略などの役割を担っており、文京区の街並みと向き合う設計事務所としての姿勢がよく表れたプロジェクトです。
文京区で設計事務所の取り組みを詳しく知りたい方はSPROUTZ Studioへ
古い建物を生かす再生プロジェクト「Cawaz Base」と「Social Villa Atami」
埼玉県の高麗川沿いでは、赤い屋根が印象的な古民家を、ワーケーションスペースやキャンプ場として使える拠点「Cawaz Base」へと改修しました。母屋と下屋の伝統的な佇まいを残しつつ、水害に弱い土地の性質を踏まえて下屋の傷んだ床を撤去し、庭と連続する土間を新たに設けています。
メインのフローリングを一段高くすることで、上っていくような空間体験も生まれました。「秘密基地」をコンセプトに据えており、広い前庭は地域の夏祭りの場としても使われています。
熱海の「Social Villa Atami」は、海を見渡す縁側を持つ丘の上の木造住宅を舞台にしたプロジェクトです。別荘の一部を地域の人やリモートワークなどの活動に開く「ソーシャルヴィッラ」という在り方を、企画構想の段階から提案しています。
相談から形になるまでの流れと代表の想い
SPROUTZ Studioへの相談は、ホームページのお問い合わせページから始められます。ここでは、相談の進め方と、代表が場所づくりにかける想いをご紹介します。
お問い合わせから構想づくりまでの進め方
お問い合わせページには、仕事の相談、スタッフ応募、メディア関連の窓口が分かれて用意されています。相談内容と連絡先を伝えると、担当者から電話またはメールで連絡が届く仕組みです。
プロジェクトが始まると、SPROUTZ Studioは構想の段階から関わり、クライアントの思い描く価値を、その土地の歴史や環境に根ざした将来像として言葉にします。そのうえで事業企画やテナント選定、コミュニティづくり、建築や家具の設計を組み合わせ、長く愛される場所の実現を目指します。
代表 浅子 雄祐様が大切にしていること
浅子 雄祐様は、建物そのものだけでなく、場所を形づくる「こと」にまつわるデザインにも力を注いでいます。2019年にはWEBマガジン〈BLOOOM!〉を立ち上げ、全国で人々に親しまれている場所を取材してきました。
参加者が自らの手で建設に携わるワークショップを開くなど、建築と地域の人々とのつながりを探る活動にも取り組んでいます。こうした活動を通じて建築が長く愛されるための要素を日々見いだし、「営み」と「空間」の両面からより確かなデザインを追求しています。
文京区の設計事務所や住まいづくりに関するよくある質問
ここでは、文京区で設計事務所を探している方や、東京で住まいづくりを考えている方が抱きやすい疑問について、一般的な考え方をまとめます。依頼先を検討する際の参考にしてください。
文京区で高級住宅を計画する場合、設計事務所には何を相談すればよいですか
文京区で高級住宅を計画する場合は、間取りや仕上げの希望だけでなく、敷地の条件や周辺の街並み、将来の暮らし方の変化まで含めて相談するのがおすすめです。長く住み継ぐことを前提にすると、デザインの華やかさよりも、年月を経ても心地よく過ごせるかどうかが重要になります。
SPROUTZ Studioは、個人住宅について、構造的な強さとあわせて居心地や心理的な安心感を大切にするという考えを示しています。住まいに求める価値を言葉にしながら、設計事務所と一緒に方向性を固めていくとよいでしょう。
東京で北欧住宅のような住まいを望む場合、どんな点を大切にすればよいですか
東京で北欧住宅のような住まいを望むなら、見た目のスタイルだけを取り入れるのではなく、その背景にある考え方に目を向けることが大切です。自然の光を生かした室内や、素材の質感を感じられる仕上げ、長く使い続けられる家具などは、北欧のデザインでよく語られる要素です。
依頼先を選ぶ際は、北欧の建築やデザインに対する理解の深さを確かめると安心です。SPROUTZ Studioは、代表が北欧でサステナブルデザインを学んでおり、素材や光の使い方にこだわった設計を行っています。
新築ではなく、今ある建物の改修や用途変更も設計事務所に依頼できますか
改修や用途変更の設計に対応している設計事務所もあります。既存の建物を生かす場合は、構造や設備の状態、法的な条件を確認しながら計画を進める必要があるため、改修の経験がある事務所を選ぶと進めやすくなります。
SPROUTZ Studioも、新築・改修・用途変更のいずれにも対応しています。古民家を拠点として再生したCawaz Baseのように、建物が持つ記憶や魅力を受け継ぎながら、新しい使い方を与える取り組みを行っています。
まとめ
SPROUTZ Studioは、文京区根津に本店を構える建築・デザイン事務所です。北欧でサステナブルデザインを学んだ一級建築士の浅子 雄祐様が代表を務め、長い年月にわたって愛される場所をつくることを本質的なサステイナビリティと捉えて設計に取り組んでいます。
建築や内装、家具の設計に加え、拠点のコンセプトづくりから事業計画、運営の支援まで相談できる点が大きな強みです。千葉市都市文化賞2025では、団地の交流拠点として手がけた団地テーブルHANAMIGAWAが優秀賞に選ばれており、その取り組みは外部からも評価されています。
文京区で設計事務所を探している方や、北欧の考え方を取り入れた住まいや場所づくりに関心のある方は、SPROUTZ Studioのプロジェクトや考え方に触れてみてはいかがでしょうか。
