Webサイトは、主にヘッダー、コンテンツ部分、フッターから構成されています。このうち、ページの最下部に配置される領域がフッターです。
ページを最後まで読み進めたユーザーの目に留まる場所であるため、コンバージョンやサイト内の回遊を促しやすいという特徴を持っています。効果的なデザインを取り入れれば、ユーザーの離脱を防ぐことにもつながるでしょう。
そこで本記事では、ホームページにおけるフッターの役割にくわえ、記載すべき要素や作成時に気をつけるポイントについて解説します。
ホームページのフッターが持つ役割

フッターは、ホームページの最下部、つまりコンテンツの下に配置される部分を指します。HTMLで記述する際は、フッターのタグで囲んだ内容が表示されます。どのページを閲覧していても共通して表示されるようになっている点が、大きな特徴として挙げられます。
ホームページを構成するものには、ほかにヘッダーやメニューバーがあります。ヘッダーは最上部に位置し、サイトの印象決定やブランディングの役割を担い、メニューバーは目的のページへたどり着くための導線として機能します。
これらとは異なり、ページを読み終わったユーザーに対して次に取るべき行動の選択肢を提示するのがフッターの役割です。ここでは具体的な役割をいくつか紹介します。
サイトマップによるナビゲーション
役割の一つに、サイトマップを配置してユーザーの回遊率を高めることが挙げられます。サイトマップとは、ホームページの構造やページを一覧にして記載したもので、フッターに掲載されるものはHTMLサイトマップと呼ばれます。
ユーザーはトップページだけでなく、商品紹介ページなどさまざまな場所からサイトを訪れる傾向にあります。全ページに共通して配置されている場所にサイトマップを設置しておくことで、ユーザーは迷うことなく欲しい情報を取得できるようになるのです。
コンバージョンまでの導線確保
サービスや商品への問い合わせなど、コンバージョンへの導線を作ることも重要な働きです。ページを熟読しており、興味関心が高まっている状態のユーザーに対し、資料請求や会員登録といった行動を促すためのリンクを提示することで、スムーズな誘導が可能になります。
すべてのページから共通して誘導できることは、ユーザーが行動したいと思ったタイミングを逃さないという点で利点があります。無料で見積もりできることや、登録にかかる時間などを記載して心理的なハードルを下げる工夫も有効とされています。
重要なページや別媒体への誘導
ホームページ内の重要なページや、外部の媒体へ誘導する役割も持っています。ページの内容に高い興味を持ったユーザーに対して関連商品やサービスへのリンクを案内すれば、クリック率の向上が期待できるでしょう。
近年ではXやFacebook、LINEといったSNS、あるいは他サイトなどへ誘導するためのリンクを設置するケースも増えました。別の角度からユーザーに訴求を行い、情報をシェアしてもらうことでSNS経由での流入増加につなげる狙いも含まれています。
全体のバランス調整と情報表示
デザインを挿入してホームページ全体のバランスを整える役割も担っています。もっとも閲覧されるヘッダーに情報を詰め込みすぎると目的の情報にたどり着きにくくなるため、ヘッダーは必要最低限の情報にとどめ、残りの情報をフッターに掲載してバランスをとる手法が一般的です。
テキストばかりが並ぶとユーザーに飽きられてしまうため、デザイン性を保ちつつブランドイメージの訴求に利用することで、離脱率を下げる働きも兼ね備えています。
また、コーポレートサイトなどを中心に、企業情報や著作権情報を掲載することはセオリーとなっています。運営会社がわかるという共通認識があるため、信頼と安心感を提供するために不可欠な要素です。
ホームページのフッターに記載する内容

ホームページのフッターの内容に、明確なルールは存在しません。しかし、信頼性の向上やユーザーの利便性を高める観点から、定型的に入れ込むべき要素があります。
ユーザーがページを読み終えた後に必要とする情報を想定し、適切に配置することが求められます。
会社概要と問い合わせ先
企業が実在するという信頼性を持たせるため、会社概要を掲載することが一般的です。会社名や住所、電話番号のほか、マップによるアクセス情報や営業時間を掲載することもあります。会社名にロゴを利用すればブランディングにも役立つはずです。
ECサイトの場合は、特定商取引法によって事業者の名称や住所などの記載が定められており、ユーザーのトラブル対応などで利用されるため分かりやすい場所に配置される傾向にあります。スマートフォンの場合は、電話番号をタップするだけで発信できる機能を設定しておくと利便性が向上します。
コンバージョンにつながるボタン
お問い合わせや資料請求、商品の購入など、ホームページの目的を達成するためにユーザーの行動を促すボタンを設置します。ページを熟読して興味を持ったユーザーに対して具体的な行動を提示することで、離脱率の軽減が見込めます。
クリックした際に起こることやユーザーのメリットを具体的かつ簡潔に説明する短い文言を添え、行動のハードルを下げる工夫も行われています。ただし、選択肢が多すぎるとユーザーが迷ってしまうため、設置する数は必要最小限に絞り込むことがポイントです。
サイトマップと関連広告
ページを最後まで閲覧したユーザーがそのまま離脱してしまわないよう、サイトマップの設置も求められます。大規模なサイトの場合はすべてのページを記載すると情報量が多すぎて迷いを生むため、優先的に掲載する情報を厳選しなければなりません。階層で分けたり目的別にカテゴリを作ったりして整理することが大切です。
コーポレートサイトなら会社情報を優先し、ECサイトなら利用方法やよくある質問などを配置すると親切な設計になります。場合によっては、自社サイトと関連性の高いPR用の広告を掲載するケースもあります。ただし関連性の低い広告はサイトの一貫性を損なうため、避けた方が無難です。
コピーライトとプライバシーポリシー
ホームページ内のコンテンツの著作権が自社にあることを主張するため、コピーライトを記載します。著作権は作成した時点で自動的に発生するため記載の義務はありませんが、フリー素材と勘違いされて無断利用されるリスクを防ぐために掲載されます。慣例として、コピーライトのマークに発行年と英語での著作権者名を続ける書き方が基本とされています。
さらに、サイト内で個人情報を扱う場合、取得した情報の利用目的や取り扱いを明示したプライバシーポリシーを記載しておきます。個人情報保護法により利用目的の公表が求められているため、フッターからリンクを貼って提示する手法がとられます。
個人情報保護の基準を満たしていることを示す「Pマーク」を取得している場合は、あわせて掲載することでユーザーからの信用度が高まります。
フッターを作成する際のデザインの注意点

フッターはSEOの観点において、直接的なコンテンツとしては機能しないとされています。あくまでホームページの一部であり補助的な立ち位置ですが、ユーザーの利便性に直結するためデザインには十分な配慮が必要です。
どのようなデザインにもルールがあり、自由な表現であってもその上に成り立つものです。作成時に気をつけるべきポイントをいくつか紹介します。
デバイスごとの見え方への配慮
文字の大きさや表示のされ方は閲覧するデバイスによって異なるため、パソコンとスマートフォンの両面を考慮したデザインが求められます。総務省の調査によれば、スマートフォンからインターネットを閲覧する人の割合はパソコンを上回っており、検索エンジンもモバイル版のコンテンツを優先する方針を打ち出しています。
スマートフォンで閲覧する場合、テキストリンクが密集しているとタップしにくくなり、情報が多すぎるとスクロールの手間が増えて離脱の原因になりかねません。スマートフォンでも読みやすい文字サイズや適切な余白を設け、場合によってはアコーディオンメニューを採用するなど、画面サイズに応じた閲覧のしやすさを最優先に調整を行いましょう。
必要な情報の整理と階層分け
ユーザーの行動につながる情報を提供する部分ですが、要素を詰め込みすぎると利便性の低下を招きます。ユーザーから見てどのページに需要があるかという視点を持ち、情報を取捨選択してシンプルに仕上げるよう心がけます。
情報を入れる際は階層に注意することも重要です。階層をつけずにリンクを並べるとユーザーを混乱させてしまうため、カテゴリ分けを行ったり、文字の色を変えて階層を表現したりして直感的に見つけやすい工夫を施します。テキストリンクを画像に変更して視認性を高める方法も取り入れられています。
ホームページの雰囲気との統一
全体のトーンやマナーを統一したデザインにする必要があります。配色だけでなくフォントの種類や文字のサイズ、余白の取り方などを全体のルールと合わせることが大切です。これらが統一されていないと、ユーザーは意図が分からず混乱し、余計なストレスを与えてしまいます。
ページを閲覧し終わってフッターを見たら、フォントが違っていて急に雰囲気が変わったという状況になれば、違和感を与えてしまうでしょう。デザイン性を高めるために写真やイラストなどを取り入れる場合も、全体の雰囲気を壊さないよう配慮して作成します。
まとめ

フッターはホームページの締めくくりとなる部分であり、ユーザーのその後の行動を左右する役割を持っています。サイトマップや企業情報、行動を促すボタンなどを適切に配置することで、回遊率の向上やコンバージョンにつなげることが可能です。掲載する情報を整理し、デバイスごとの見え方やサイト全体とのデザインの統一感に配慮することで、離脱を防ぐ効果的なフッターを作成できるでしょう。
